フレイルの診断基準とリスク

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診断基準とリスク

診断基準とリスク

診断基準

「意図せず体重が年間で5キロ以上減少する」「何をするにも面倒だと感じる日が週に3~4日以上ある」「歩く速さが遅くなる」「握力が弱くなる」「運動をする機会が減り、身体活動量が低下している」の5項目のうち、1~2項目あてはまる場合はフレイル予備軍、いわゆる「プレフレイル」、3項目以上あてはまる場合はフレイルと診断されます。加齢が進むと食事量が減っていくため、体重や筋力が低下しやすくなります。また、外出の機会が減り、人との交流や身体活動の機会が減少します。身体の衰弱がさらなる衰弱を招く悪循環に陥ることで、フレイルが進行していくのです。
複数の疾患を抱える高齢者や、骨折などが原因で以前と同様の生活が送れなくなった高齢者は、どうしても日々の活動量が減少する傾向にあります。身体的・心理的に落ち込んだ状態が続くことで、そのまま要介護状態に陥る可能性が高くなります。

フレイルに潜むリスク

フレイルになることで著しく身体能力が低下し、死亡率が上昇します。例えば、健康な人であれば数日で治るような風邪であっても、フレイルになると完治までに時間を要します。風邪をこじらせ、肺炎を発症するリスクもあります。また、思うように動けずベッドから落下し、骨折するケースもあります。フレイルによって活動量が落ちている状態で病気やケガになり、心身の回復が大幅に遅れ、そのまま寝たきりの状態になることも少なくありません。入院した場合にも生活環境の変化に対応できず、心理的な負担が原因でうつ病になる可能性があります。
このような事態にならないためには、フレイルになっていることを早期の段階で発見し、家族や医師からのサポートを受ける必要があります。フレイルは早期に取り組むことで回復・改善が見込めます。要介護状態になる前に、介護予防に積極的に取り組む姿勢が求められます。

社会参加がカギ

フレイルを予防するためには、十分な栄養の摂取と運動、そして社会参加が必要です。運動習慣のない高齢者にとって運動を継続するのは大変ですが、そこで注目したいのが人との交流です。例えば、友人とカラオケをする、家族と買い物に行く、地域のボランティア活動に参加するなど、積極的に社会にかかわることで日々の活動量を上げることができます。社会参加をすることで、ストレスなく運動量を増やすことができるのです。また、フレイルの疑いがある場合に、早期に医師に相談することも大切です。プレフレイルの状態から介護予防に取り組むことで、深刻化することを防げます。
以下に、フレイル予防に役立つチェックシートを掲載しているサイトを紹介しますので、参考にしてください。

フレイルの診断・症状 11のチェック項目から、フレイルの軽微な兆候やリスク要因がないかどうかを確認できます。

介護職として携わる人へ

フレイム予防について知ろう

少子高齢化が進む日本において、これからの暮らしに必須の「フレイル予防」に関する情報を紹介します。介護に携わる人は今のうちにしっかり理解しておきましょう。なお、当サイトのリンクに関するお問い合わせは【こちら】よりお願いします。

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